【書評】独学大全 読書猿著 ~独学者のための百科事典~

ビジネス本
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社会人になると独りで学ぶことが多くなりませんか?
仕事のやり方や進め方など、職場の先輩が教えてくれることもあるでしょうが、自ら学ぶことも多いと思います。

その他にも、資格取得のために独りで学ぶということも多いでしょう。
そもそも自分が興味あることだからもっと知りたい、となり独りで学びたくなりますよね。

そんな独学する人=独学者に向けた本「独学大全」を紹介します。
800ページ近い分厚さで躊躇しがちですが、長期的みてとてもためになる本になります。

この本はこんな方におすすめ!
  • 独学したいけどやり方がわからない
  • 学びたいけど、何を学べばよいか分からない
  • 分厚い本を読破したい!
どら
どら

この記事はどらが書きました。

作品と著者の紹介

読書猿Classic: between / beyond readersを主宰している、読書猿さんによる著書。
幼少期から読書が苦手で、読書開始から20分以内には集中力が切れていたために、本を1冊読み終えるのに5年ほど掛かっていたという。

本を書く人としては珍しい気がしますね。
このような経歴を持っているからこそ、色々と苦労がありそれを活かした内容が書けるんでしょう、きっと。
私も幼少期は読書が苦手だったので、勝手に共感しました。

本書は独学の技法が55個ぎっしり詰まった一冊です。
ぎっしり詰まりすぎて約800ページという辞書のような分厚さが特徴的です。
定価も2,800円(税)とお高めでなかなか手が出せない、と思っていましたが800ページを考えるとむしろ安いともいえますよね。

辞書のような分厚さですが、使い方も辞書のように使用するとよいみたいです。
巻末には索引がついていますし、それとは別に「独学困りごと索引」もついていて、自身が学ぶ際に困ったことから本書のどこを読むと解決できるかがわかるようになっています。

もちろん最初から順番に読んでも問題ありません。
「無知くんと親父さんの対話」というその章の概要を面白く伝えてくれていて、固い内容の中に良いアクセントとして働いています。

内容の紹介と感想

本書に書かれている内容を紹介します

本書の目次

第1部 なぜ学ぶのかに立ち返ろう
第2部 何を学べば良いかを見つけよう
第3部 どのように学べばよいかを知ろう
第4部 独学の「土台」を作ろう

独学とは

本書は本題に入る前に序章が設けられています。
「学ぶことをあきらめられなかったすべての人へ」
という著者からのメッセージである。

この序章が深い。人はなぜ学ぶのか?

一般的な学校教育、特に日本では集団教育が行われておりみんなが一緒の場所で学ぶ。
教えてくれる先生がいて、勉強しないと怒られる。
成績が悪いと、進級・進学できなかったり、留年したりする。
多くの人はこれらが苦痛だったのではないでしょうか。

そこから解放されて、自由になると今度は自ら学びたくなるから不思議なものです。
その時に先生のように教えてくれる人は少なく、一人で学ぶ=独学することになるんですね。

学ぶ機会も条件も与えられないうちに、自ら学びの中に飛び込む人を「独学者」と定義している。

なぜ学ぶのか

本書は55の学ぶための技法が記載されています。
「技法」というくらいなので勉強のやり方、テクニック的なものが紹介されている、と思いきやまず「なぜ学ぶのか」から始まります。

自らが学ぼうと思ったのはなぜなのか、そして学ぶことを継続するにはどうするか、その技法が紹介されています。

技法の一番最初に書かれている技法が
「学びの動機付けマップ」
何を学ぶという前に、「学ぶ」ということのきっかけを思い出し、掘り下げていくことによってモチベーションを保っていきましょうということ。

その他、今自分の現在地を知り、どのルートをたどって勉強するか。
継続するためにはどうしたらよいか。
という技法が紹介されています。

私が特に気になったのが「技法9 逆説プランニング」
今まで計画倒れを繰り返してきた人のための技法です。

「やれ」と言われるとやる気をなくし、「やるな」と言われるとやりたくなる。
そんな人間のあまのじゃく的な性質を利用した技法です。

  • 実現したいことを目標にする(無理めな目標)
  • 無理めの目標について最小単位を考えて、末尾に「~しない」とつける
  • 逆説目標を失敗する

例えば、私のことで想像すると・・・

  • 毎日ブログを更新する(無理めな目標)
  • 毎日ブログを1文字書く(最小単位) → 毎日ブログを1文字も書かない(~しないをつける)
  • ブログを1文字書く →計画失敗

面白い考え方だなと。
要はこうゆうことをきっかけに少しずつでも前に進むことを実感していくことが重要なのだと思います。

なにを学ぶのか

「なぜ学ぶのか」の次は「なにを学ぶのか」がテーマです。
すでに何を学びたいかが決まっている人はこの章は飛ばしてもいいですね。

学ぶために本を読みたいが、どんな本を読んだらいいかわからない、何をテーマに研究するか決めかねている。
というときにはここで紹介されている技法が使えそうです。

自分が知っていること、知らないことを認識し、
知らないことの調べ方として様々な技法が紹介されています。

わからないことがあると「ググる」ことで大体のことが解決できてしまいます。
しかし、その内容の信憑性は疑わしいものもあります。
知りたいことを深堀していくには、やはり文献が必要である。

文献の探し方、図書館の使い方、情報の整理の仕方が紹介されていますが、なかなかとっつきにくいかもしれないです。
専門書や辞典、論文、書誌、教科書の探し方なので、今の自分には必要なかったようです。
いつか、その必要が来たらこの技法を活用していきたいと思いました。

どう学ぶのか

いよいよ、学び方についての技法です。
独学といえば読書ですが、本の読み方で13個も技法が紹介されています。

転読、掬読、問読、限読、黙読、音読、指読、刻読、段落要約、筆写、注釈、鈴木式6分割ノート、レーニンノート

聞いたことがある読み方から、聞いたことないけど実際やっている読み方、聞いたこともやったこともない読み方まで。

これらの技法を認識したうえで読書することで、読書のやり方も異なってきます。
速く読むためには、必要なところをかいつまんで読む手法(掬読)で読めばいいし、
じっくり読むためには、しるしをつけて読む(刻読)や、書き写す(筆写)を行う必要がある。
というように、使い分けていく必要があるんですね。

使い方の事例

これまで紹介されてきた技法を具体的にどう使っていったらよいか、その技法にたどり着くまでに本書をどう使用したらよいか、ということがストーリー形式で紹介されています。
国語、外国語、数学という分野を学ぶという、身近な題材でひじょうにわかりやすく頭に入ってきます。

これまでは技法の紹介が続き、説明文が大半です。
少し堅苦しい話から最後に一息ついた、そんな感じで読み物としても楽しめることができました。

まとめ

学び方をはじめ、継続する方法、挫折しない方法が体系的に網羅的に記載されています。
たくさん技法がありすぎて、一度読んだだけでは刺さらないものも多数あると思います。

今は必要としなくても、今後新たな学びが必要となった場合に本書を取り出し読み返すとまた新たな気づきがあるでしょう。

学び方のテクニックも必要なのですが、学ぶ動機付け、姿勢、継続する
これらのほうが重要ではないか、と考えさせられる一冊となりました。

私はいったん最初から最後まで読み通してみました。
この分厚さもあり時間がかかりましたが、読み終わった後は達成感に浸ることができました。
おそらく2回読み通すことはないでしょうが、「掬読」はすることになるでしょうね。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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