【書評】ドリルを売るには穴を売れ 佐藤義典著 ~楽しく学べるマーケティングの基本~

ビジネス本

一見するとタイトルからは何の本なのかわからないかもしれませんが、本書はマーケティングの基本を教えてくれる本です。
タイトルにもその意味が込められています。

マーケティングについて興味がある方はもちろんですが、興味がないと思っている方含めて万人にお勧めできます。
実はマーケティングは身近で常に起こっています。

近年は副業解禁の時代ですので、副業でビジネスを行いたいと思っている方には本書でマーケティングの知識を得ることで、成功への近道となるでしょう。

難しそうに思えるマーケティングについて、ストーリ形式で読みやすく、楽しく学ぶことができる「ドリルを売るなら穴を売れ」を紹介しします。

この本はこんな方におすすめ!
  • マーケティングに興味がある
  • 楽しくマーケティングを学びたい
  • 副業を始めて稼ぎたいと思っている方
どら
どら

この記事はどらが書きました。

著者:佐藤義典氏の紹介

肩書は、経営コンサルタント。
現在はストラテジー&タクティクス株式会社の代表取締役を務めています。

NTTや外資系メーカーで営業、マーケティングやコンサルなどの実務経験をたくさんお持ちの方です。
また、米国ペンシルベニア大学にて、経営戦略とマーケティング選考のMBAを取得されています。

知識と実務を両方とも兼ね備えているので、経営やコンサルの目線と現場の目線の両方をお持ちです。
理論的な説明と、実際に行動するにはどうすればよいかという観点が、本書にも表れています。

本書の内容紹介と感想

本書に書かれている内容を紹介します。

本書は一見してタイトルから内容が想像できませんが、マーケティングの基礎が一通りわかる内容となっています。
タイトルにも込められた意味があります。

ドリルを買う人は、ドリルが欲しいわけではなくてドリルによって得られる「穴」が欲しいわけです。
目的の穴が開けられれば、ドリルでなくても良いのです。

顧客はモノではなく「価値」をを求めているということです。
これが本書のテーマで、そのためのテクニックや考え方がまとめられています。

マーケティングの基礎知識というと難しそうですが、とても読みやすく、わかりやすく、なおかつ体系的にまとめられています。

マーケティングの知識がなかったり、読書をあまりしない方でもすんなり読めて理解できる優良な作品です。

本書の目次

  • 序章 “マーケティング脳”を鍛える
  • 第1章 あなたは何を売っているのか?―ベネフィット
  • 第2章 誰があなたの商品を買ってくれるのか?―セグメンテーションとターゲット
  • 第3章 あなたの商品でなければならない理由をつくる―差別化
  • 第4章 どのように価値を届けるか?―4P
  • 第5章 強い戦略は美しい

おすすめポイント

本書を読んで役に立ったと思えるおすすめポイントを紹介していきます。
おすすめポイントは以下2点です。

  • ストーリー仕立てでマーケティングの楽しさが体験できる
  • マーケティング知識の基礎を体系的に学べる

それぞれ説明していきます。

ストーリー仕立てでマーケティングの楽しさが体験できる

本書の最大の特徴は「読みやすさ」にあると感じます。

本書はストーリーパートと解説パートで構成されています。
理論だけがつらつらと書かれているわけではなく、理論に基づいた実践がストーリーで描かれています。

このストーリーが、身近に感じることができ、イメージがしやすいです。
一歩間違うと普通の小説として読んでしまいそうです。

マーケティング戦略などというと、小難しく聞こえて頭のいいエリートたちが考えるものと捉えがちではないでしょうか。(私だけ?)

実は、物を買ったり、サービスを受けたりするもの全てにマーケティングが起きています
それを本書のストーリーでは、身近なイタリアンレストランという題材を使って紹介していきます。

ストーリーはレストランを再建するという内容なのですが、主人公が壁に当たり、それを乗り越えていく過程に共感が持ちやすく引き込まれていきます。

一つひとつ課題を認識し、それを解説パートで詳しく解説され、課題を解決していきます。
気付くとマーケティングの知識が理解できている、というような感覚です。

読み終わる頃には、主人公に愛着が湧き、その先が気になること間違いなしです。

ちなみにそんな方のために続編が用意されており、そちらも興味ある方は手にとってみてはいかがでしょうか。

マーケティング知識の基礎を体系的に学べる

読みやすくても内容が薄いと意味がありません。
本書はマーケティングの入門書という位置づけなので、詳しいところまでは踏み込んでないですが、基本となる知識はきちんと盛り込まれています。

私は本業でマーケティングに関わるような仕事ではないですが、ブログを始めて「物を売る」という大変さを学んでおります。
本書で紹介されている知識は、ブログ運営にも役立つと感じています。

本書ではマーケティングに必要な以下4つのポイントについて解説されています。

  • ベネフィット
  • セグメンテーション&ターゲッティング
  • 差別化
  • 4P

どれもマーケティングの基本的な考え方として重要なモノで、ブログ運営にも約立つことがたくさんあります。

とくにセグメンテーション&ターゲッティングの考え方はブログ運営にとても重要です。

セグメンテーションは、いわゆる顧客を分けるという意味。
わかりやすい例でいうと、年齢や性別など。
そのほかにも心理的セグメンテーション、ベネフィット的セグメンテーションがあります。

ターゲッティングとは、いわゆる狙いを定めるということ。
セグメンテーションで分けたなかから、どこを狙いに行くかということ。

競合の強さや、価値の必要度の高さなどから決めます。
これがブログ運営でよく聞く、「ペルソナ」の設定なのかと思いました。

ブログを始める際に必要なブログ戦略というものがまさにこれで、
様々なジャンルから顧客を想定し、特定することで自身が勝負するジャンルを決めるということ。
やはり特化ブログのほうが稼ぎやすいというのはこうゆうことなんでしょうね。

また、ブログからは少し離れますが、現場の重要性も思い知らされます。

会議室や机上で考えることも大事ですが、現場に出向くこともマーケティングには必要です。
現場で働く従業員の状況や意見を確認する。
商品を買ったり、サービスを受けるお客様の意見を聞いたり、感じたりする。

こういった泥臭い作業も含めて「マーケティング」なんだな、と感じます。
遠いようで実は近いマーケティングは、まだまだ奥が深いです。

まとめ

今回は、経営コンサルタントの佐藤義典さんの著書「ドリルを売るには穴を売れ」を要約・紹介させていただきました。

とにかくわかりやすい、マーケティング入門書。
本業のみならず、ブログなどの副業としても役立つ知識が満載です。

本書を読むと、我々の身近で起こっていることもマーケティング戦略にまみれているということがわかり、視野が広がります。

マーケティングの本質は、「価値」を売ること。
これを意識することが大事です。



以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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